間違えたおまじない

私は友達から聞いた恋のおまじないをしたことがあります。

小さい頃から大好きだった幼馴染がいて、その子に告白する勇気が持てず、長いこと片思いでした。

どうしても両思いになりたくて、密かにおまじないをしてみたのです。

しかしそれは間違ったおまじないでした。

私がそのおなじないを行っている間に、私が好きだった子にいろんな不幸があったのです。

運動神経抜群だった好きな人が体育のときにこけて怪我したことから始まり、その子に不運が続きました。

明らかにおかしいと思った私は心配になっておなじないを見直してみたのです。

そしたらおまじないのやり方が根本的に間違っていることに気が付きました。

教えてくれた友達が偶然なのか故意なのかは分かりませんが、私に間違ったおまじないを教えたのでした。

そのせいか分からないけど、彼に不運が重なり、最終的には骨を折る大けがをして、入院してしまったのです。

私は慌ててそのおまじないをやめて、そしておなじないに使っていたものをすべて処分しました。

処分した日の夜に私は怖い夢を見たのです。

狐のお面をかぶった子供たちが私をぐるっと囲んで、責めてくるという怖い夢でした。

その夢で狐のお面をかぶった子供が「厄がお前に返る」と言いました。

夢から覚めたときは体中いっぱいに冷や汗をかいており、私は顔色の悪いまま学校に登校しました。

そしてその学校の理科の実験で、顔に小さいですがやけどの傷を負うことになったのです。

おまじないってやり方を間違ったら怖いということを、これで初めて知りました。

もしかしたら私はおまじないというよりも知らずに呪いのような何かをやってしまっていたのかもしれません。

あんな怖い思いをしてから二度と軽々しくああいうことをやるのはやめようと心に誓いました。

そして私のあのおまじないを教えた友達を少し恨んでいるし、二度と関わりたくないと思っています。