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したださんさんによる都市伝説にまつわる怖い話の投稿です

アカエ君とヨーコちゃん
短編 2022/07/11 15:12 2,149view
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私が通っていた小学校には、生徒から「アカエ君とヨーコちゃん」と呼ばれている石膏を固めた、ちょっと不気味な子ども2人の像がありました。本当は「希望の像」とかそういう名前だったような気もするんですけど「アカエ君とヨーコちゃん」という名前が定着していて、誰も本当の名前で呼んでいるところを見たことがありません。

この像なんですけれど、いわゆる学校の七不思議の一つに数えられていました。

なんでもこの像は、大雨の日に川に流された、もしくは雨の日にため池で遊んでいて、結果的に亡くなった2人の兄妹で、その死を嘆き悲しんだ両親が2人のお骨を使って像を作ったんだそうです。そして、雨の日になるとこの像が動き出し、遊び相手を求めて生きている子どもを追い掛け回して、捕まったらあの世に連れ去られるなんていう噂が生徒の間では定番のネタになっていました。

大人になってから考えてみれば、いかにもよくありそうな怪談話なんですが、けれども実際に雨の日にだけ現れる男女の二人連れがいたのは事実なんです。もっともその二人連れは子どもではなく大人で、私が生まれる前に小学校の登下校時に現れていたのです。

この二人の目的は子どもの連れ去り。彼らは夫婦で子どもを亡くしてしまい、それで精神的におかしくなってしまって自分の子どもと同い年くらいの子どもを見ると自分の子どもだと思って連れ去ろうとするようになったそうです。結局、子どもを連れ去ろうとした時に子どもが騒いで事件は未遂に終わり、夫婦も親戚に引き取られてどこかの病院に入院したのだそうです。

その話と不気味な石膏の像がまじりあって「アカエ君とヨーコちゃん」の怪談話が作られたんでしょうね。

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