欠伸しつつ瞼を開けるとまた私はこちら側に来ていた
例の彼を除けば人っ子一人いないし毎度同じ田舎の僻地への繰り返し召還に忍耐強い私もさすがに飽きが来ていた
どうも○oogleマップで見る限り都会は多量の植物に覆われた常態であるらしい…
一度肉眼で確認したいが
こちら側のインターネット環境は現実世界より進度が低いのだが懐古ドラマサｱビスたるもので私は現実でも最近映画が公開されたウ○トラマンｼﾘｰｽﾞを視聴していた
現実世界とは違いウル○ラマンは侵略者たる敵として登場する
危機を感じた怪獣達が次々目覚め毎週一体ずつ戦いを挑み退治されていくという流れ…
実はウルト○マンは新任の宇宙警備隊であり経験なき故にいきなり地球人の前に姿を表し脅威と見なされてしまったり、人間の子ども達と心通わせ生息圏たる地球を守らんとする怪獣達の健気な姿が 理不尽と誤解と都合と思い違いで普通にすらいかない現実と重なりいつしか私は傍らの怪獣ﾌｨｷﾞｭｱを握りしめ嗚咽していた
誰しもやるせなく号泣し発散する一時は必要である
さて明日は月曜日だ
酒を摂取し我が世界に帰宅せねばならん
私は既に冷蔵庫内に数回分確保してある酩酊移動用の缶チューハイに手を伸ばし来週は最終回まで見れるかなあと呑気に構えていた
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うん、うん、その気持ち分かる。
ぼくは怪獣でも人間でもない子どもたちの味方の部分もあるからね。
寝技にも耐えきれないのは、心が動かない、子ども時代、怪獣に心を動かされないのは、本質的にそれらの怪獣は、地球の、味方ではないから。