祖母が体験した不思議な話

私の祖母は、すでに他界していますが、
信心深い人でした。また、不思議な体験
をすることも多く、私が小さな頃に
たくさんいろんな話を聞かせてくれました。
今回のお話は、そのうちの一つです。

ある日、祖母の義父が亡くなり、母に連れられて祖母に会った時に聞かされたのは、
○○のところに子供が生まれるからそこに生まれ変わるんだと聞いて、私はよくわからないと返事をしました。すると、祖母は、「おばあちゃんはほんとのことを言っている」というので、
なんだか怖くなり、その場を離れました。

わたしは母に祖母の言う生まれ変わりについて聞いてみました。

すると母も祖母の言うとおりと言ってきましたので、わからないながらも
わかったと返事しました。

祖母は昔の人によくある話で、
姉妹の多い家に育ちました。姉が1人、
妹が2人、そしてまた1人、弟が増える
予定だったそうです。
曽祖母にとっては初めての男の子でした。
ところが、生後すぐに亡くなってしまったそうです。祖母たちはもちろん、曽祖母の
悲しみは大きいものでした。

それから数年経ち、また子どもを授かり
男の子を出産。次は、無事に大きく、
育ってほしい、と強く思ったそうです。
その願いが通じたのか、すくすくと
育ち4歳になった時のことです。家の近くにあった池で溺れて亡くなってしまったのです。曽祖母たちは、またもや強い悲しみに打ちひしがれ、祖母は、弟の葬儀の前に
「こんなに何度も死ぬんぞ、もう生まれてくるな。」と、現世で辛い思いをさせたくない一心で泣きながら足の裏に大きく✖の印を書きました。
それから、祖母が大人になり、親戚のお宅に生まれた男の子のお祝いに集まった時に
腰を抜かしたそうです。
なんと、その男の子の足の裏の全く同じ場所に✖のあざがあったからです。
そのことがきっかけになり、祖母は生まれ変わりがあると言うようになったようです。