デジャブ

デジャブって知ってますか？

経験したことある人多いと思うんだけど、「これ夢でみたことある」って感じるやつ。

俺は昔から結構多かったんだけど、何となく夢と同じ展開になるのが嫌で毎回色々やってみては結局夢と同じ展開になって残念、みたいなことを繰り返してた。

ただ一度だけ、本気で夢と同じになりたくなくて回避できたことがあるんだけど、そのとき体験した個人的にはすごい怖かった話。

数年前の話なんだけど、社会人になったばかりの時に小学校の同窓会が開かれて、地元から離れていた俺も地元に帰ってきて、当時を懐かしみながら同級生と思い出話に花を咲かせてた。
そんな時に「心霊写真撮れたの覚えてる？」って話になって、俺は忘れてたんだけど色々話してたら思い出してきた。

小学校低学年〜中学年の時の頃に「せいかつ」って授業があって、学校の近所の地図を作ろうっていう時間があった。

4〜5人で一班になって、デジカメ持って学校の周りで写真撮ってきて、帰ってきたら大きい模造紙に写真貼りながら地図を完成させるって感じだった。

デジカメ係になった俺は写真撮りながらみんなと散策してたんだけど、学校の裏に小さい墓地（7.8個くらいの墓石があったかなってくらい）があって、そこの入り口にある石碑？みたいなのを写真撮ろうって誰かが言ったから俺は特に何も考えずにシャッターを押してた。

それで学校戻ってきて先生がA4のコピー紙に撮ってきた写真を印刷して渡してくれたんだけど、その石碑？みたいなのを撮った写真にガッツリ写ってた。

上半身だけで透けてて、ダウンとニット帽をかぶってる50歳くらいのおじさんが。
目の部分は影になってて本当に気持ち悪いくらい無表情だった。

俺たちは相当ビビって子どもながら「これはやばい」って話になって、あまりに怖かったから写真はすぐにゴミ箱に捨てて、デジカメのデータも消して無かったことにしようということになった。

先生もそんな写真があったことに気づいてなかったみたいで、その後何事もなかったように授業も終わったから俺も忘れてちゃってたんだけど、同級生のその話で撮れた写真のことや当時の恐怖感を鮮明に思い出した。

「あれ本当怖かったよなー」
って話で盛り上がって、
「つか子どもだったとはいえ、墓撮ろうって言ったやつだれだよww 不謹慎だろww」
って俺が言ったら、

「おれ言ってねーよ」
「私も言ってない」
「つかお前が勝手に撮ってたろ」
みたいな話になって、確かに俺の記憶の中では誰かが
「これも撮ろうよ」
って言ってるんだけど、誰の声だったか思い出せないし、脳内に残ってる声が男か女かもわからない無機質な声だった気がしてきて、
「マジで怖いからやめろよww」
って話で切り上げてしまった。
酔ってけど急に酔いも覚めて内心凄く気味が悪かった。