謎の8人目

ある日小学校に行くと、教室で友人が変な話をし始めました。自宅の近くの公園の森に、お化けが出るのだと。

それは良くわからないけど深夜になると現れて、近寄る人を追いかけてくるという話でした。

それは作り話だろうと思ったのですが、他のクラスメイトは写真取ろうぜなど盛り上がっているため、私も肝試しに参加することになってしまいました。

その公園は市のはずれにある森林公園で、アスレチック遊具もあるので小学生には人気でした。

その決行日は親には友達の家に泊まると告げてあり、合計で男女含め7人も集まりました。

その時は何かあった時のために保護者が必要だということで、友人Aの高校生の兄も参加していました。

7人は夜22時に友人の家を出ると、目的地の公園にたどり着くのでした。

すると場所が分からないので、とりあえず公園の遊歩道を1周しようという話になりました。

1周すれば1時間もある広い公園で、しかも人の気配もなく、街灯も少なくて真っ暗です。7人は固まって移動を始めたのですが、30分ほど歩くと、現在地がわからなくなってしまいました。

広い上に、街灯もなくて暗すぎて迷ったのです。しかも友人2人が持っていた懐中電灯が、どちらも点かなくなってしまいました。

それで引き返そうかという話になった時、誰かが言いました。「ねえ、いま8人いるよね」それで数えてみると確かに8人。

1人だけ離れたところにいました。

それで「うわーーっ」と声を上げ、一斉にダッシュして公園の入口に戻ったのでした。結局写真は撮影できていません。