人形の顔の感触

人形というのは魂が乗り移るとよく聞きます。

そういった話を他人事のように感じないのはそれなりの理由があり私にもすごく不思議な体験をした経験があるからなのです。

小さい頃物心つく頃にはすでに仏間に不気味な存在として鎮座していた日本人形、怖いと子供ながらに思っていたものの特に気にもかけてはいませんでした。

ある日私はその日本人形をケースから出してみたいとふと思ったのです。

いつもそこにいる日本人形を床に下ろしそーっとケース外すと普段見慣れている人形も違ったような存在になります。

こうして人形で遊んでいたのですが、色々弄り回しているうちになんだか面白くなりボールをぶつけたりなどをして遊んだりしていました。

そうすると首がポロリと取れてやばいと思ってそっ首も元通りに直したつもりで元に戻したのです。

その後もその人形は普通通りにその場所にあったと思ったのですがふとした時に、その家にある人形もなくなっており親に聞いたところ、首が取れたので捨てたという話でした。

そこからだんだんと私の夢に現れることになったその日本人形、定期的に同じ夢を見ることになり存在が徐々に大きくなりました。

私の夢の中でその日本人形は大きく自分を踏みつけていくのです。

こうして金縛りにあって目が覚めると私の顔の真上に人形の顔がポトリと落ちてきた。

その感触を今でも覚えています。あれは夢なのか現実なのか。