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呪い・祟り

座馬さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

地下のそのまた地下に……
短編 2022/05/31 22:18 1,641view
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私が勤めていた家電量販店は、平安時代くらいの遺跡の上に建っています。

このお店で働くのは“視える人”にはキツイらしく、よく人が辞めてました。
幸い私は感じた事も視た事もありませんでしたが、特にB1Fのおもちゃ売り場が酷いらしく、ある新入社員の女性は「よくこんな所で働けますね!」と初日でいなくなったそうです。

その更に下に地下倉庫があり、私の様な鈍い人間でも湿った空気が纏わりつく様で不快な場所なのですが、更にその先がある、と教えてくれた先輩がいました。
地下倉庫の一角に什器などをしまい込んでおく場所があり、そこの床にある重い鉄扉を開くと、例の遺跡に繋がっている、と言うのです。
一度その先輩が開けて見せてくれましたが、なんとも言えない黴臭さと埃っぽさが膨れ上がる様に立ち上って来る不気味な暗闇が口を開けていました。
その時、先輩は「本物の“奈落”って感じだろ?」と妙に興奮気味にニヤニヤしていたのが気持ち悪く、今でも頭にこびりついています。

ほどなくして私はその店を辞めてしまったのですが、つい最近その店で知り合った後輩から電話があったのです。
「〇〇さん、仕事来なくなったと思ったら、失踪しちゃったみたいなんです」
例のあの先輩です。
私「失踪、って、何処に行っちゃったんだろ……?」
後輩「分かりませんけど、私……、思うんですけど……」
私「……、ねぇ、この話やめない? 多分私たち同じ事考えてると思う」
後輩「あっ……、です、…よね? やめましょう、あはは……」

〇〇先輩、行っちゃったんじゃないかと思うんです、“奈落”に…。

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コメント(1)
  • これ地味に怖い

    2022/06/14/01:37

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