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心霊

ブラジル産さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

落武者???
短編 2022/05/23 14:37 1,004view

もう何年も前の話です。

当日は長野県を担当エリアとして自家用車で営業に回っておりました。

翌日の予定が飯田であったのでこの場合いつもは諏訪か松本あたりで前泊していましたがなぜかこの日はいつもの宿泊先が取れず、また、当時は今のようにネットで簡単に予約が取れる状況でもなく、また、評価・口コミ等の事前情報もないままいくつか電話で当日の予約を取っていました。

目的地までは距離があったので飯田向かう中央高速沿いでと諏訪から先の名古屋方面のインターを順番に当たっていると伊那と駒ケ根の間だったと記憶していますが1件だけ宿泊可のホテルが見つかり即予約して向かいました。

すでに暗くなった時間帯だったのでコンビニで弁当を購入してホテルに向かいました。

特に何も考えておらず何とか宿泊ができたことで安心してチェックインしました。

部屋に入ってまず違和感を感じたのが部屋が普通のビジネスホテルのワンルームタイプからすると異常に広く、真っ赤な絨毯が敷かれ、何故か真ん中にシングルベットがどんと置かれているだけの部屋でした。

少々の気持ち悪さを感じましたがそれを理由に部屋を変えてもらうのもどうかと思い明日の朝も早いのですぐに寝てしまえばとそのままその部屋を利用しました。

夜中、就寝中にドアから誰かが部屋に入ってきた気配で目が覚めましたが金縛りで体は動きませんでした。

ただ、確かに人がいる気配がビンビンに感じられました。その人物はかなりゆっくりとした動きで部屋の中を動いて回り、何か動くたびにカチャカチャ音がしていました。

金縛りが少し解けかかってきたところ徐々に気配が近づいてきました。

ついには私の耳元近くをのぞき込んできた気配(相手の息遣いが耳元に感じられた状況)を感じ、当時はまだ若く大学まで柔道をたしなんでいたので相手は泥棒と思い一気に起き上がり相手の首元に腕を回してけさ固めを試みました。が、その瞬間空振りしてベットから落ちました。

周りには誰もおらず、また、入り口のドアもロックされており誰かが入ってきた形跡はありませんでした。何とも言えない恐怖を感じてその後は電気をつけてテレビもつけたままにしましたがその後は寝付けませんでした。

翌朝、チェックアウトし近くの高速インターに乗りましたが、昨晩はすでに暗くなっていて周りの環境は見えませんでしたがホテルは川沿いで市街地からは少し山のほうに上った先にあり近くには火葬場があったようでした。

2度とあのホテルは使用しないと心に決めて仕事に向かいました。

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