高校最後の写真にまつわる思い出

高校3年の時の話です。

もう学校で皆で集まることができるのも最後なので、友達同士10人ほどでで校庭で写真を撮っていました。

そして先生に頼んで、集合写真を撮ってもらい、卒業式の時にそれぞれに配ることにしました。

そして卒業式当日、もらった写真を見た私は、ちょっと不思議なことに気が付きました。

私の3人ほど隣の人の上に、雲のような、ちょっとぼやけたものがあるのに気づいたのです。

これ何だろうねと、友達同士で話していたのですが、その内の一人が、心霊写真かも知れないと言い始めました。

私は今までそういうことの経験がなく、あまり実感が伴わなかったのですが、その人は詳しかったようで、もし気になるならお寺に持って行けばいいとも教えてくれました。

その後この写真は、机の引き出しに入れたままになり、大学に入った私は、写真のことも半分忘れていました。

そして2年生になったある日、急にその当時の友達から、一緒に写真を撮っていた一人が、交通事故で亡くなったという連絡がありました。

私は呆然としたままお葬式に出て、家に帰ってからふと思い出して、その写真を久々に見てみました。

彼女は明るく笑っていましたが、その上に例の雲のようなものがあるのに気づきました。

その後、この写真はお寺に持って行き、処分してもらいました。せっかくの思い出でしたが、取っておくと辛くなりそうだったので。