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不思議体験

剛毅さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

子供の視線と遅れてくる足音
短編 2022/05/16 07:35 754view

これは私の息子が10ヶ月くらいの赤ちゃんだった時の話です。

この時の子供って本当にかわいいですよね。私の子供は人見知りをせず、人懐っこい性格だったので大人からの評判も良かったと思います。

息子は店に行くと、店員さんや他のお客さんに手を振ることがよくありました。相手が子供好きかどうかが、本能的に分かるんですかね?

全員が手を振り返してくれました。子供が苦手そうな大人には手を振ろうとしません。

そんなある夜です。

息子は夜泣きをして、なかなか泣き止みませんでした。

元々夜泣きのひどい子だったのでいつも通りのことだと思っていたのですが、夫が寝ていたので寝室からリビングに移動することにしました。

早く寝てほしかったので電気を消したままで、抱っこした子供をあやしているとすぐに泣き止んだのです。

場所が変わったから、落ち着いたかな?

後は眠ってくれるのを待つだけです。

そう思いながら子供に目を向けると、子供は寝室に通じる通路をじっと見つめていたのです。

通路も消灯しているので、真っ暗で何も見えません。

何か気になることでもあるのかな?

子供の視線を追っても、特に気になる所はありません。

子供は通路の奥をじっと見つめたまま視線を外しません。

じっと見つめたまま動かない息子。すると突然、体をゴソゴソ動かしたかと思うと、息子は通路に向かって手を振ったのです。

誰もいない場所に手を振ったことは一度もありません。

「やめてよー。」

そう心で呟きながら子供を見ていると、遠くから誰かが近づいてきたかの様に視線を動かすと、私の真後ろに向かって手を振ったのです。

私は全身に悪寒が走り、思わず背後を振り返りましたが誰もいません。

安堵していると、遠くから

ギィ・・・ギィ・・・ギィ・・・。

誰かがゆっくりと近づいてくる足音が聞こえてきました。

私はたまらずにリビングの灯りをつけましたが、やはり誰もいません。

子供が何を見たのか、何で足音が遅れてきたのか・・・。

何も分かりません。

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コメント(1)
  • 優しい幽霊さんがお子さんをあやしてくれたのかなあ
    なんか怖いけどホッコリもしました。

    2022/05/20/03:55

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