お別れにきたよ

友達から聞いた話です。

なおやの地元は田舎で、昔は高校生も田舎道をバイクでツーリングして遊ぶのが流行りでした。

田んぼや山道を仲間と乗るのが楽しかったとよく話してました。

そんなツーリング仲間にも遊び方の違いがあり、なおやはどちらかというと無茶はしない、仲間と連んでいられれば楽しめる側の人間でしたが、山道をスピードを出して楽しむグループもありました。

なおやの家は田舎ですが、自営業でそこそこ稼ぎもよかったので、大きな家でなおやの部屋はらその家から庭の通路を挟んだ、離れにありました。

夕飯を家族で済ませ、自分の部屋がある離れの家になおやが戻る際、庭の道の門の辺りになおやの友達の1人のりょうが立っていました。

びっくりして2度見すると、いなくなっていました。

なおやの家には遊びに来る仲で、あの時見たのはりょうで間違いなかったのですが、次の瞬間にはいなかったので、おかしいなと思いながら部屋に戻りました。

しばらくしてツーリング仲間の1人から、りょうが無茶グループとのツーリング中に道を外してフェンスを突き破り、小さい崖から転落する事故で亡くなったと聞きました。

ちょうど門の前でりょうを見たあたりの時間だったそうです。