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呪い・祟り

呪われた人形の話
短編 2021/01/31 12:32 707view
私が大学生だった時の怪談。
大学生活でそれほど男女関係が築けなかった私は、SNSで女性とのつながりを求めることが多かった。だいたいの出会いはそれほど発展せず、一か月も持たないことが多かった。
その日も、実際にあってくれそうな女性を見つけた。鈴子、という名前の子で、SNS上では少々こじらせたような性格の子だったが、それでも会ってみることにした。
僕と同じく郊外のアパートに下宿しているようで、ダイレクトメッセージにアパートの住所と部屋番号が書いてあり、いついつに会う、ということが決まった。決められた時間は夕方だった。これは期待できるかもしれないと少々興奮しながら部屋まで行った。直前に少し外出するから、部屋の鍵を開けておくから入っておいてと言われて部屋の中に入った。
入ってみてすぐに部屋の異常に気が付いた。部屋が汚すぎる。とても女子大生の部屋とは思えない汚さで、床はゴミだらけ、机の上のPCを取り囲んでペットボトルや缶が散乱している。騙されたか、と思ってすぐに立ち去ろうと考え、今入ってきたばかりの玄関まで急いだが、なぜか玄関があかない。焦って鍵やドアノブを確認してみたが、特に異常はなかった。ただ開かなかったというだけだ。
仕方なく鈴子の帰りを待つことにして、できるだけ綺麗そうな床を探して座った。部屋に入って5分、女子大生というよりおっさんの生活感がある部屋にも慣れ始めたが、奥の部屋から変な音がするのが聞こえた。少女の笑い声のような、「アハハ、ウハハ」という変な音だ。
すでに気持ち悪かったが、音の正体が分かったら少しは落ち着くかもしれない、と思い愚かしくも奥の部屋をのぞいた。

そこにあったのは人形だった。不気味な顔、青いパジャマみたいな服、不自然に開いた足。何の用途に使っているのかすぐに分かった。醜いラブドール。それが音の正体だった。しかも微妙に動いている。こちらに向かってきている。
「うわああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
僕は大声を上げて玄関のドアまで走り、やはり開かないドアを殴った。そんなことをしているうちにも奴は近づいてくる。
「アハハ、ウハハ」
だんだんと不気味さを増す声が背後まで迫ったとき、僕は気を失った。

 気が付くと私は病院のベッドにいた。目が覚めると、強面の男がそばにいて、すぐにこっちに気が付いた。自分は刑事だと名乗った。
「危なかったな。あの部屋の主は君の体が目的だったんだよ。前々から目を付けていたから君を保護できた。」
人形が近づいてきたんですよ、と僕が言うと刑事は困惑したような感じでそれ以上は答えなかった。部屋の主はやっぱりおっさんで、殺人・強姦などの容疑者だった。

その後、これに懲りた僕はSNSでの交流は辞めた。しかし謎の人形の呪いのせいか、人形に触れられたと思われる足の部分が怪我することが多くなったのは気のせいではないと思う。なぜならおっさんも片足がなかったそうだからだ。人形の正体は分からない。おっさんと関係があるのか、もしかしたら被害者の魂が乗り移ったのかもしれないなどと思っている。
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コメント(1)
  • 人形のくだりがなくても怖い話だ…

    2021/02/01/13:28