奇々怪々 お知らせ

不思議体験

おもちさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

友人が亡くなった日の連続した不思議体験
長編 2022/04/16 07:45 1,911view

大事な友人が亡くなってしまった時のお話です。

私にとって、その人はお父さんほど歳の離れた人でしたが、大変仲良くしていただいていました。感謝してもしきれないほど大事な存在です。

定期的に連絡を取っていたのですが、ある日なんだか無性に連絡をしないといけないような気がして、電話をかけてみたのですが、携帯が解約されてしまっており繋がりませんでした。

なんだかその時は、ピンときたというか、おかしいなと直感的に察知できたのです。まして、なぜか連絡しないとという気持ちになっていたのも、虫の知らせとでもいいましょうか…なんとなくそわそわしていました。

普段から携帯にあまり関心がなく、放置しているようなこともある人だったので、携帯水没でもさせたのかな?携帯紛失して番号変えたとか?なども考えたのですが、なぜか無性にまずい気がしたんです。

携帯が繋がらないことを危険に思い、固定電話を調べてかけてみたら、息子さんが出られて、やはり…亡くなったとのことでした。なぜあんなに電話をしないとと私も直感的に感じたのかはわかりません。

数日前に連絡した時はピンピンしていたし、元気だったのに、本当に急に亡くなったとのことてした。

それだけなら、携帯が解約されてたから心配でかけたら、亡くなっていたというオチに終わるように思うかもしれませんが、問題はその友人か亡くなったことを知ってからです。

我が家には犬がいるのですが、夜にトイレをさせに散歩に行く習慣があり、いつものごとく犬を散歩させていたのです。すると、いつものルートにもかかわらず、いつもはいない黒猫に遭遇したのです。

私の住んでいるところは、野良猫なども多いのですが、大体どういう猫がいるのかは把握しています。

しかし、その時遭遇した黒猫は、いつもまったく見かけない子で、しかも「夜の黒猫ってなんか怖いなぁ…」という感じだったのです。

しかしながら、その黒猫、私が犬を連れているにもかかわらず、こちらに近寄ってくるじゃないですか!最初は「こんなところに黒猫、珍しいなぁ」くらいだけだったのですが、唸るわけでも威嚇するわけでもなく、黒猫が近寄ってきます。

「犬とケンカとかになったらまずい…」と思い、少し距離を取って早歩きで猫をまこうとしたのですが、うちの犬も全然その黒猫に対して敵意を抱いている様子がないんです。

うちの犬は、あまり人にも動物にも懐かないし、とにかく動くものに反応してよく吠えるタイプですし、特に野良猫なんかに近寄られると威嚇したり、逃げようとしたりするような子なのに、なぜかその黒猫には不快そうな態度は示しません。

「いつもだったらこういうシーンならギャンギャンなるのに、この黒猫ちゃんの事好きなのかな?」と思いつつ猫と距離を取っていたのですが、数百メートル歩いても、ずーっとその黒猫が一定の距離を保ちながら着いてくるんです。

追いかけてきて、ひたすら私たちを見つめています。

私や犬になにも危害を加えるわけでもないし、威嚇するわけでもないし。

犬もずっとその黒猫には嫌そうにすることもなくて、すごい不思議な黒猫だなーと思いつつ、ずっと黒猫にストーカーのごとく、かなりの距離を着けられていたのですが、その時思い出したんです。

その亡くなった友人宅に、よく近所の猫が遊びに来ていて、その友人が猫を可愛がっていた話を。

しかも後から聞いたのですが、その友人の故人は特に黒猫を可愛がってあげていたそうで。

あの時、私と犬をしばらく着けてきた黒猫ちゃんは、きっと友人が操って私たちに挨拶をしに来たのではないかと思います。

びっくりするほどしつこくついてきたし、うちの犬ともなにか会話をしているような感じもありましたから、故人が猫を介して私たちに挨拶していたのかもしれません。

うちの犬もその友人には、大変可愛がってもらっていましたので、犬を介して亡くなった挨拶をしていたんじゃないかと思います。

しかし、その友人の亡くなったその日に起きた不思議体験は、それだけではなかったのです。

夜に消したはずの電気がまたついていたんです、その夜。確実に消したはずです。

なのに、夜にお手洗いに目覚めた時に、ついていたんです、明かりが。

そしてその部屋に献杯のつもりで置いておいた日本酒が少しへっていたんです。

友人はお酒が好きな人でしたし、誕生日にはお酒をプレゼントしていたので、献杯も喜んでくれるかもしれないと置いておいたのですが、まさかの少し量が減っていました。

私の主人もその私の友人とは知り合いだったのですが、黒猫にしばらくつけられたこと、犬もまったく吠えずにその黒猫となにやら会話をしていたような様子があったこと、消したはずの電気が明け方についていたこと、お酒が少し減っていたことを話したら、やっぱり、故人の仕業じゃないかという話になりまして。

私はもともと、昔、猫に噛まれて出血したことがあったので、猫はあまり好きではなかったのですが、今では黒猫を見ると、故人が私に会いにきたんじゃないかと思い、嬉しい気持ちになるようになっています。

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