私は死神を見たのでしょうか

私は小学生の時スイミングをしていました。

当時送迎を行っており、私はそれに乗って通っていたのですが、迎えに来てくれる場所が決まっておりそこまで500ｍ位歩かなければなりませんでした。

行く途中にはお墓のあるお寺があり、私が通る道にそのお墓が面してので、帰りは夜の８時頃だったのでとても怖かったです。お墓の向かい側には１件古い平屋があり、そこには年老いたおばあちゃんが１人暮らしをしていました。スイミングの帰りに通るとたまにそのおばあちゃんが外に出ており、その時はお墓の前を通るのも怖くなく安心して挨拶したりしていました。

ある日、いつものようにスイミング帰りに、足早にお墓の前を通ろうとすると、おばあちゃんの家から年老いた男性が出てくるのが見えました。私は誰かお客さんが来ているのかなと最初思いましたが、すぐに恐怖へと変わりました。年老いたおじいさんが、いつも会うおばあちゃんを引きずってお墓の方へ連れて行ったのです。

私はかなしばりにあっていたのか恐怖のあまり動けなかったのかよくわかりませんが、うっすらとその姿を目撃しました。どのくらいの時間だったのか、一瞬の出来事にも感じましたが、体が動くようになりそこから全力で家に帰り、家族にその話をしました。

お母さんは全く信じませんでしたが、近所のおばあちゃんで１人暮らしだったため、隣の家の人とおばあちゃんの家に見に行ってくれました。するとおばあちゃんは家におり風邪をひいており寝込んでいたようでした。

「おばあちゃん居たから、あんたは安心して寝なさい」と言われ、私はなんだかもやもやした気持ちのまま眠りにつきました。

次の日、隣の家の人からおばあちゃんが亡くなったと連絡がありました。私は昨日の出来事が頭から離れず、子供ながらに死神に連れて行かれたんだと感じました。その家は取り壊されてしまいましたが、今でもそのお墓のある通りを歩くのがトラウマになっています。