沖縄の木地名さん

沖縄から転校してきたA君に聞いた噂です。

彼は沖縄の南西に位置するある町に住んでいたのですが、そこには木地名さんの噂が伝わっていました。木地名さんは放課後子どもたちだけで遊んでいると現れるおばけで、伸び放題の赤茶の髪をしているそうです。見た目では性別もわかりません。背格好は大体10歳程度の子どもと同じ位です。

A君は2・3度、この木地名さんと遊んだことがありました。校庭に居残ってボール蹴りをしていたら、木地名さんが追いかけてきたのだそうです。最初はびっくりしたものの不思議と怖いとは感じず、ボールをパスしあって楽しい時間を過ごしました。

後日担任の先生にそれを報告した所、彼もまた数十年前に木地名さんと遊んだと発言しました。当時の担任は赤茶の髪を日米ハーフの証だと考えていたそうです。

木地名さんの正体はキジムナーではないかとA君は推測していますが、真相はわかりません。キジムナーは良い妖精らしいので、だとしたら素敵ですね。