10年以上怪奇現象に悩まされてるんだが。

しかしいつまでも駅にいる訳にも行かないので、5分ぐらいしてから解散し皆各々家に向かった。

そして僕が家に帰って、風呂に入って一息を着いていると、Mから電話がかかってきた。

僕が出るとMは

「あの女がいたんだよ！」

と電話の向こうで叫んでいた。

僕は最初からかっているのかと思ったが、Mの緊迫した声ですぐ嘘ではないと思った。

それからMは絶叫混じりに今の状況を話した。

要約するとそれはMの家に帰る途中の田んぼの前の自動販売機の前にあの女がいたということだった。

女の近くには車も自転車もなくあの場所から歩いてそこまで行くのは不可能だったためMは、急いで家に帰ったという。

そして家に着いてから僕に電話をかけたという話だった。

僕は電話の向こうで取り乱しているMをなだめ、明日学校で対策を考えようと言い電話を終了した。

次の日学校に行くと、何故か全員昨日のことを知っていて僕に話しかけた。

なんで知ってるんだと驚いていると、教室で、Sが言いふらしていた。

そうやってヒーローみたいに話すSを廊下に引っ張って行き昨日のMからの電話の内容を伝えた。

すると取り敢えずMが来てから話し合うことにしようっと言ってSはまた皆に言いふらしに行った。

しかしその日Mは来なかった。

僕とSは心配になりMの家に行くことにした。

家のチャイムを押したが誰も出なかった。

何回押しても出ず、家には誰かいる気配もなかった。

僕らは心配になったが、明日来るだろうと思ってその日はそのまま帰った。

しかしMは次の日も来なかった。

その次の日も、その次の日も来ず1ヶ月後に先生から転校したと告げられた。

僕の母がMの母と仲が良かったので何があったのか教えてくれた。

Mは打ち上げの次の日の朝から何かにずっと怯えていて、精神を病んでしまったらしい。

その次の日から僕らに怪奇現象が起こるようになった。

僕は何度も金縛りにあった。

夢で僕は自分の部屋にいて、それからすぐに部屋の窓から緑色の光が差し込んできて、それが部屋を覆い尽くしたところで目が覚める。

すると、直ぐに僕の上に誰かがのしかかったような感覚がして手首を掴まれて動けなくなってしまった。

その状態が1時間ぐらい続いて、急にふっと掴まれていた感覚が無くなった。

僕は怖くなってその日は、母親の布団に潜り込んで寝た。