誰にも見えない3人目の少女

私が中学生の頃、友人と一緒に大阪にあるTというプールに行きました。
その日はたくさん人が居たので、ぶつからないように端っこの方で友人と遊んでいたんです。

すると、私達よりも小さい、小学生くらいの女の子が近づいてきて「一緒に遊ぼう」と言ってきました。
私達も暇していたので、ちょっと泳いだり潜ったりして遊んでいたのですが…。
周りの人達から、何だか妙な視線を受けるんですよね。
「なんだろう？」と思っていると、プールの帰り際、最寄り駅でクラスの男子に話しかけられたんです。

「なぁ、さっき何してたん？」

「何って？」
「いや、お前ら2人しかおらんかったのに、他に誰かおるみたいに喋ったり、誰もおらん方向に水かけたりしてたから…」
「え？3人でいたよ、ね？○○ちゃん」
「うん、私とこの子と、あと1人知らん女の子がおったよ」
「いや、お前ら2人しかおらんかったけど…」

どうやら周りの人の不審な視線は、私と友達2人だけしかそこにいないはずなのに、もう1人誰かいるかのように振る舞っていたからだったようです。
Tプールには小さい頃から何度も行っていたので、まさかそこで心霊体験するなんて思いもしませんでした。
あれ以来、ちょっと怖くてそのプールには行けていません。