ある漫画喫茶の自殺者の霊

彼女と漫画喫茶にダーツとカラオケをしに行きました。

その時彼女が１回目にトイレに行き、「トイレが怖い。」と言って戻ってきました。

そして２回目には「怖いからついてきて。」と言われ、ついて行ってトイレの前でまっていました。

彼女がトイレに入って数秒で出てきて、「なんか言った?」と聞いてきたので、「何も言ってないよ。」と言いました。

その直後、「ああぁ。」とトイレの方から廊下に向かって人の唸り声のようなものが聞こえ、彼女は「怖い。」とトイレに入れず、そのまま逃げるように帰宅しました。

その日は家に帰り、普通に寝ました。翌日の朝、彼女から電話があり、その夜金縛りにあって、髪の長い女の人の顔だけが浮いて布団の周りをうろうろしていたそうです。

彼女は金縛りにあっている間、その霊と目を合わせないようにしていたらしいです。

「これって霊がついてきたのかな?」と訊かれ、思わず「たぶん。」と応えてしまいました。

彼女にはお祓いに行くように伝え、僕はその日からインターネットで調べたり、友達に訊いたりとあの漫画喫茶の情報を集めました。

何年も前にトイレで自殺した女性がいたそうです。当時は建物も老朽化が進んでおり、警察の捜査以降は廃墟状態になっていたとのこと。

現在は建て直しもされ、リニューアルオープンしたそうです。

彼女はお祓い後、夢を見ることはなくなったと言っていました。

未だにあの時の彼女の怖がり様と、聞こえた声が頭に残っています。