景勝地として賑わった名古屋の奥座敷「千歳楼」

私の家では以前、春には桜、秋には紅葉が見頃の時期によく定光寺に足を運んでいました。
周辺には庄内川が流れていて、都会から離れたオアシスでした。

その川沿いに１件の老舗料理旅館が建っていました。
その旅館の名前は「千歳楼」といい、かつては多くの観光客で賑わっていました。

ある日、新聞を見ていたら火災になったという記事を見つけそこには「旧千歳楼」との表記がありました。
インターネットで調べていると、愛知万博を控え、一度はリニューアルを検討して観光客を呼び込もうとしていたそうですが、２００３年に突然閉館、廃業となっていたのです。

その後、大きな建物が廃墟として残ったことから若者の間では「心霊スポット」として注目されるようになり、昼夜問わず不法侵入が繰り返され、火災もこれまでに何度か起こったり、建物内で白骨化したしたいが発見されたり、周辺の川で水死事件があったりと数多くの事件や事故が起きています。

建物の所有者は行方不明で現在も取り壊されることなく残っています。

賑やかな頃を知っているので寂しいような少し不思議な気持ちになります。