自慢の自宅でまさかの心霊体験

　これは、私が小学校を転校することになった時期のお話です。実際にあったことです。

　当時住んでいた家は、親が設計に携わり、建築会社の人にも褒められるほどの素晴らしいつくりの家でした。

　しかし、母は私が小さい頃に急病を患い、他界してしまいました。この家は、君たちに残された素晴らしい遺産なのだと会社の方からもよく聞いていました。

　ある時、兄が上京するというので私もついていきたいと父に頼み込んだ時のことでした。その夜は家に私と父しかいなかった日でした。私がお風呂を上がってから、父に話しかけると、こんなことを言い出しました。

　「さっき誰かお客さんが来ていたかな？あの黒髪の人は誰かな。知っている人かい？」と。

　私はお風呂に入っていたので当然知りませんし、兄が帰ってきたのでは？と返しましたがそれは女性のようだったというのです。

　今となってはそれが誰であったのかはわかりません。霊感のある別の方に聞くと私の家は「霊道」にあたるところだったといいます。今でもたくさんの霊の通り道になっていると何度も言われました。

　父の同僚が来た時には、皆で楽しく宴会をしているのに同僚の彼女だけは部屋の隅を何度も何度も見ていることがありました。

　あの時、何が見えていたのでしょうか？

　今になっても思い出す、不思議な体験でした。