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fatcatさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

栃木の定番心霊スポット「ブルースカイ」での恐怖体験
長編 2021/12/24 11:52 4,639view
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栃木県で有名な心霊スポットの一つにブルースカイと呼ばれる鬼怒川沿いに建つレストランの廃墟がある。
心霊スポットとして地元では古くから知られており、栃木の定番心霊スポットでもある。

なぜ、ブルースカイが栃木名物の心霊スポットとして名を馳せるきっかけになったのか、そこではかつて一つの事件があり、それが1番の原因でそこから全てが始まったと言われている。

ここが廃墟になる前の話、女性店員がひどいイジメを受に灯油を被って焼身自殺して、それをきっかけに客足が離れていった、そしてその後レストランは潰れてオーナーも首を吊って死んだという。

また、その後解体作業をしようとすると工事関係者が大怪我や突然死したりすると噂されているのが、より話の信憑性を強くしている。

この建物自体結構大きく目立つが、実際に現地に行くと昼間でもすこし暗い雰囲気を漂わせて、放置された草木に守られた状態で薄気味悪く佇んでいる。

実際に目撃情報もあり、その内容をまとめると主に次の2つになっている。

「顔の焼けただれた女性の霊がでる」
「首をつったオーナーの霊が出る」

この噂を最初に耳にしたのは私が高校生の頃で、正直なところ全く信じてはなかった、最初は。

人間というものは好奇心が強い生き物で、ダメだと言われても言われるほどやりたくなってしまったり、みちゃだめと言われたら見たくなる、そういった経験は誰しもがあると思う。
当時の私もそれと全く同じで、これだけヤバいと言われているのを噂等できき普通なら誘われても行かないのが常識ですが、恐怖心よりも好奇心が勝ってしまい、現地に足を運んでしまった。

ここからはその当時の話をしてこうと思う。

友達とバイクで深夜に私は有名な心霊スポットのブルースカイに訪れた。

夏ということもあり生い茂った草木に囲まれてそびえ立つ廃棄は薄気味悪く、夜ということもあってより心霊的ないかにもな雰囲気を醸しだしていた。

おそらく一人で訪れていたらその場で帰っていたと思う、でも、友達と一緒に来ていだというのもあり、変なプライドが邪魔をしてそれを言い出すのは当時の自分が許さなかった。

結局入ることになったが、道路から入りバイクを止めてブルースカイの入り口まですこし距離がある。重い鉛がくくりつけられたような遅い足取りでそこへ向かう。たどり着く時間のかかり具合を考えると相当恐怖感を抱いていたと今となってはわかる。

やっとの思いで入り口までたどり着き、店内を一瞥する、深夜ということもあり当然中が見えるわけでは無いのだが、それでもここが相当ヤバいということは一瞬でわかった。

真夏だというのに入り口付近は、別世界のように温度が違い、漂う風が冷んやりと肌を触っていく、友達と2人できているはずなのに常に誰かに監視されているような不思議な感覚を覚え、身体の中から異常警報がつねに鳴りっぱなしだった。

明らかに危険だ、そう思っても若い時の勢いはブレーキが壊れているのか錆びているのか全く効かない、何を思ったのか当時の私は店内へと入ってしまった。

入った瞬間に全身を襲う鳥肌、人生でここまでになったのは初めてだった、理性では無いもっと本能的に危機を察知していたのだと思う。

そんな異常事態に陥っている身体に鞭を打ち、心もとない小さいライトで店中を探索していく、ブルースカイは2階建てで私たちが最初に入った場所は1階の入り口、廃業するにあたり店内のものは全て売り払ったのか綺麗に無くなっている、なので特に探索という感じではなくザッと一見して終わった。

特になにもかわったところはなかったのだが、何故か焼けて炭状になった柱が1箇所だけあり、ここの噂にもあった焼身自殺が脳裏をよぎり、噂の信憑性が増して恐怖を増幅させた。

恐怖が全身を覆い「帰ろう」という一言が脳内を覆い尽くした瞬間、2階へ続く階段が目の前に現れた。実際には急に現れるはずもなく、炭となった柱に気を取られて気づかなかっただけなのだが、それでも目の前にある階段をこの状況で登ろうとは到底思えなかった。

友達は私よりも恐怖に慣れているのか、感じてないのかわからなかったが、ゆっくりとした足取りで無言で階段を登り始めた。

私はもう登るのを諦めていたので下から友達を眺めることだけしか出来なかったのだが、それだけでも友達が1歩踏み出す度に軋む階段、老朽化して材木のかけらが落ちているのかパラパラと階段の下から聞こえる音、下に気を取られていたので再度友達の方を見るが、おそらく怖いのだろうすごく慎重に下を確認しながら階段を進んでいる。

私の位置からはちょうど階段の先、2階の入り口まで見える、友達が見やすいように先の方をライトで照らした。

埃が舞っていたのか曇ったように道先の視界が霞んでいる、それでも無いよりはましなのだが、この時はライトをつけない方が良かったなと後悔している。

2階のちょうど階段を登り切った部分、そこ付近で一瞬何かが通り過ぎたように見えた、何かはわからなかったがこれだけの建物だから何か鳥とかが中に入っていてもおかしくは無い、とその瞬間は思っていた。でもよくよく考えたらおかしくて、1メートル以上もある鳥なんてそうそういないし、おそらく見えたものの恐怖のあまり現実逃避していただけなのだろうと思う。

そうこうしているうちに友達は2階へたどり着き、5分も経たないうちに戻ってきた。

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