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心霊

ねびたさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

実体験、得体の知れない何か
短編 2021/12/12 09:52 893view

本当にあった友達の実体験です。

おばあちゃんの葬儀が無事に終わって1か月が経とうとしている、ある日。

友達は、見たい番組があったので居間でくつろぎながらテレビを見ていました。居間の廊下の奥には台所と、亡くなったおばあちゃんの部屋しかありません。その時間はたまたま、友達以外が全員外出していて誰もいませんでした。

テレビを見ていて台所の方から、ガサガサと言う音が聞こえてきました。
何だろうと思って耳を澄ませていると、飼っている猫の声が「にゃー」と聞こえてきました。なんだ猫が台所にいるのかと、思って安心してお腹でも空いたのかなと、餌を与えに立ち上がりました。

ガサガサの音は何だろうと不思議に思いながら、台所までの廊下を歩き始めました。台所の1つ前の部屋は、元々おばあちゃんの使っていた部屋で「そう言えばおばあちゃんが亡くなってから、おばあちゃんの部屋って開けてないな」と独り言を呟いて通り過ぎようとした時、ガタンとおばあちゃんの部屋から音がしたのです。何か落ちたのかと、不思議には思いましたが、猫の餌を優先してその時は確認しませんでした。

台所に着いて猫が、ビニール袋で戦っていました。なるほど、さっきのガサガサはこの音かと思って安心して、ビニール袋を片づけて猫に餌をあげました。戻ろうと台所を後にしたのですが、さっきのおばあちゃんの部屋のことが気になってしまって立ち止まりました。何かが落ちたのなら、拾って元の位置に戻した方がいいだろうと思って部屋のふすまを少しだけ開けました。そこには、何か得体の知れないこの世のものではないものがいました。顔がありエクソシストのような動きをする得体の知れないものが、友達と目が合った瞬間こっちへ向かってきたのです。友達は恐ろしくて怖くて扉を思いっきり閉めて、そのまま外に出て友達の家まで逃げました。

少しして、母親から「どこにいるの」と連絡がきたので帰りました。母親に話すと、一緒に部屋に行ってくれて中を確認すると何もありませんでした。しかも、落ちるものも無い何もない部屋だったのです。

あの体験は今でも、忘れられない怖い出来事だそうです。

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